Spelling and Pronunciation

ウクライナ語の綴りは4つの原則に基づいており、それぞれ「発音」、「形態」、「歴史/伝統」、「象徴/表意文字」です。

発音の原則によると、単語は文語の発音通りに綴ります。例: голова [holov`a](頭)、рука[ruk`a](手)

形態の原則とは、単語の共通部分(語幹、接頭辞、接尾辞、語尾)は発音とは関係なく、すべての単語を通して同様に綴ることを指します。例: людство [`liutstvo] (人類)、людський [`liuts’ky](人間)

歴史/伝統の原則とは、単語の綴りの理屈を説明できないため、暗記しなければならないことを意味します。例: ясний [`yasny](明確)、кишеня [kysh`enia](ポケット)、клас [kl`as](クラス)

4つ目の象徴/表意文字については、似た単語が2つある場合、それぞれの意味を調べて識別する必要があります。なお、「компанія」[komp`ania](会社)と「кампанія」[kamp`ania] (キャンペーン)のように、発音は同じです。

母音

а、о、у、е、и、і」の6つの母音があり、「- а、о、у、е、и、і、ї、є、ю、я」の10種類の母音文字を構成します。長母音や短母音はありません。

単語が変化や形成されるときに母音が入れ替わり、これをグラデーションと言います。

ルール

I. 開音した音節の母音「о、е 」は、閉音した音節の「i」と入れ替わります。

1. 母音グラデーションは発生するとき

a. 単語の変化;

b. 単語の形成

2. グラデーションが発生しないとき

a) 母音が単語に表示されるか、表示されない場合;

b) 子音間の「-ор-、-ер-、-ов-」グループ

c) 「-оро-、-оло-、-ере-、-еле-」グループ;

d) 「-ення」で終わる中性形名詞の複数形生格

Київ (キーウ) - Києва (キーウの)、сім (7)-семи(7の)

будова (構造)- будівник (ビルダー)、село (村) - сільський (田舎の)

день(日)- дня(日の)、кінець(終わり) - кінця(終わりの)

шовк(絹)- шовку(絹の)、вовк(狼)- вовка(狼の)

коловорот(渦巻)、шелест(ガサガサ音)

значень(意味の)(значення

II. ж、ч、ш、щ、дж、йの後のео母音

a. 「е」は軟子音の前に配置され、「е」または「и」を含む音節の前にも配置;

b. 「оは硬子音と「а、о、у、и」を含む音節の前に配置

пшениця(小麦)、учень(生徒)、черниця(修道女)

бджола(蜂)、його(彼)、шостий(6番目のもの)

III. 動詞語幹の母音グラデーション

a. 「о」は一部の動詞の「а」と入れ替わって意味が変化します

b. 「e」は、完了体と不完了体のアスペクトの動詞語幹に含まれる「і」と入れ替わります。

гонити(追いかける)- ганяти(運転する)、котити(to roll) - качати(スイングする)

вигребти(何かを掻き出してもらう) - вигрібати(掻き出す),

підмести(掃かれる、吹き飛ばされる)- замітати(掃く、吹き飛ばす)

子音

子音は次の特徴が特記・分類されます。

  1. 声と音(声帯の働き);
  2. 発声箇所(使用する音声器官);
  3. 発声方法;
  4. 硬軟の度合い(口蓋化);
  5. 鼻音化

子音

共鳴音

硬音

軟音

有声音

無声音

[в]

[м]

[н]

[н’]

[л]

[л’]

[р]

[р’]

[j]

[б]

[д]

[д’]

[ґ]

[ж]

[з]

[з’]

[дж]

[дз]

[дз’]

[п]

[т]

[т’]

[к]

[ш]

[с]

[с’]

[х]

[ч]

[ц]

[ц’]

[г]

[ф]

[д]

[т]

[з]

[с]

[ц]

[дз]

[л]

[н]

[р]

-

[в]

[м]

[п]

[б]

[ф]

[г]

[ґ]

[х]

[к]

[ж]

[ч]

[ш]

[дж]

[д’]

[т’]

[з’]

[с’]

[ц’]

[дз’]

[л’]

[н’]

[р’]

[j]

最も軟らかい子音は[ j ](й文字)のため、常に「軟子音」と呼ばれています。その他の子音はそれほど軟らかくないですが、軟化子音と呼ばれます。これには[д']、[т']、[з']、[с']、[ц']、[дз']、[н']、[л']、[р']があります。さらに、主に[ i ]の前に半軟子音である[б']、[п']、[в]、[м']、[ф]、[ж']、[ч']、[ш']、[дж']、[ґ']、[к']、[x']、[г']が配置されます。

ほとんどの子音は英語の子音に相当するものがあります。「дж」(「dzh」は「jam」の「j」のように)と「дз」(「dz」は「dead zone」のように) の2つの子音には個別の記号がないため、2文字で表しています。「щ、ц、ч」の子音は次の2つの音で構成されます。

щ(シュチュ)= ш + чщастя [shch`astia](幸せ)
ц (ツ) = т + сцілувати [tsiluv`aty](キスする)
ч(チァ)= т + шчарівний [charivn`y](素晴らしい)

グラデーション

ルール

I. 子音グラデーションは単語変化時と単語形成時に発生します

г - ж; к - ч; х - ш

a. 呼格で;

b. 単語形成時;

c. 動詞形

г - з; ґ - дз; к - ц; х - с

a. 名詞の変化形;

b. 単語形成時

(若い男性) - юначе

пастух(羊飼い)- пастушка (羊飼いの女性)

колихати (手を振る)- колишу(私は手を振る)

книга(本) - книзі(本に)

грек(ギリシアの、ギリシア語) - Греція(ギリシア)

II. 動詞語幹のグラデーション

д - дж; ст - щ; зд - ждж; б - бл; з - ж; т - ч; с - ш; п - пл; м - мл; ф - фл; т - д; в - вл.

III. 様々な品詞のグラデーション

д - ж; т - ч

Любити(愛する)- люблю(私は愛する)、висіти (吊るす、かける) - вишу(私は吊るす・かける)、їздити(運転する) - їжджу(私は運転する)

Освіта(教育) - освічений(教育された)、правда(真実) - справжній(確か)

前の子音の軟音を示すときに「ь」(軟音記号)文字を使用します。例: лінь [lin’](怠慢さ)、кінь [kin’](馬)。「ь」記号は音を示しません。

書面で軟音の指定

ルール

音の軟らかさはほとんど次の方法で指定します。

1. ьの軟音記号;

2. я、ю、єの文字;

3. iの文字

навшпиньках [navshp`yn’kah](足指の上に)

земля [zeml`ia](陸)

іт [sv`it](世界)

I. 軟音記号の位置

1. 単語と音節の最後;

[д’], [т’], [з’], [с’], [ц’], [н’], [л’], [дз’]

2. oの前に配置される音節中央の軟子音の後;

3. 「-еньк-、-оньк-、-есеньк-、-ісіньк-、-юсіньк-; -зьк-, -ськ-, -цьк-」の接尾辞を持つ単語;

4. 次の子音などの前に配置されるлの軟音

мідь [mid’](銅)、тінь [tin’](影)、кінець [kin`ets’](終わり)

сьогодні [s’oh`odni](今日)、льон [l’on](リネン)

малесенький [mal`esen’ky](小さい)、тонюсінький [ton`iusin’ky](非常に薄い)

близький [blyz’k`y](近い)

пальці [p`al’tsi](指)、їдальня [jid`al’nia](食堂)

II. 軟音記号を付けない位置

  1. б、п、в、м、ф; ж、дж、ч、шの後;

  2. 音節の最後またはрの後の単語;

  3. н」の後と「ж、ч、ш、щ」や「-ств(о)-、-ськ(ий)-」の接尾辞の前など

вісім [v`isim](8)、ніж [nizh](ナイフ)、дощ[doshch](雨)

гіркий [hirk`yi](酸っぱい)、секретар [sekret`ar](秘書)

кінчик [k`inchyk](ヒント)、менший [m`enshy](より小さい)

アポストロフィーの使用

ルール

アポストロフィーをя、ю、є、їの前に付けます

1. ウクライナ語の単語の場合

a. 前に他の子音(語幹に所属するもの。ただし、рを除く)が配置されていないб、п、в、м、фの後;

b. рの硬音の後;

c. 固有名詞のб、п、в、м、ф、к、рの後;

d. 硬子音で終わる接頭辞や複合語の先頭部分の後

кав’ярня [kav`jarnia](コーヒーショップ)、м’ясо [m`jaso](肉)

кур’єр [kur`jer](配達員)

В’ячеслав [vjachesl`av](ヴィアチェスラフ、名前)、Прип’ять [Pr`ipyat’](プリピャチ、都市)

[pivjevr`opy](半ヨーロッパ)

2. 外来語の場合

a. б、п、в、м、ф、г、к、х、ж、ч、ш、рの後と子音で終わる接頭辞の後;

b. деの短縮助詞の後と苗字に含まれるоの助詞の後

бар’єр [bar`jer](バリア)、інтерв’ю [interv`ju](インタービュー)

д’Акоста [dak`osta](ダ・コスタ)、О’Генрі [oh`enri](オー・ヘンリー)

アポストロフィーを付けない箇所

1. ウクライナ語と外来語のя、ю、єの前

a. 前に配置される他の子音(pを除く)が語幹に所属する場合、б、п、в、м、фの後;

b. 軟子音を指定するб、п、в、м、ф、ж、ч、ш、г、к、х、рの後

c. йоの前

духмяний [dukhm`iany](香り)、свято [sv`iato](祝日)、цвях [tsv`iah](爪)ただし、черв’як [tcherv`jak](ミミズ)は例外

Гюго [hiuh`o](ヒューゴ)、пюре [piur`e](ピュレー)、буря [b`uria](雷雨)

мільйон [mil`jon](百万)、серйозний [ser`jozny](真剣)

ウクライナ語の音と文字は完全に一貫性を持つことはありません。そのため、表示される文字が多くても発音する文字が少ない場合があります。

同じ綴りでも異なる意味を持ち、異なる発音をする単語があります。「зАмок」[z`amok](城)と「замОк」[zam`ok](ロック)がそれに該当します。単語の形成によって強調する音節が変わります。

стінА [stin`a](壁)- на стінІ [na stin`i](壁の上)
стІни [st`iny]((複数の)壁)- на стІнах [na st`inah]((複数の)壁の上)

発音

А а

jar(ア)

Б б

big(バ・ビャ)

В в

very(ヴァ・ヴャ)

Г г

house(ハ音)

Ґ ґ

give(ガ音・ギャ)

Д д

dog(ダ音・ヂャ)

Е е

bed (エ)

Є є

yes(イェ)

Ж ж

measure(ジァ・ジャ)

З з

zoo(ザ音・ジャ)

И и

image(イの口で発音するウ音)

І і

sea(イ)

Ї ї

yield(イ)

Й й

you(ヤ音)

К к

cook(カ音・キャ)

Л л

like(ラ音・リャ)

М м

mother(マ音・ミャ)

Н н

no(ナ音・ニャ)

О о

long(オ)

П п

lip(パ音・ピャ)

Р р

rice(巻き舌のラ音・リ)

С с

song(サ音・シャ)

Т т

tool(タ音・チャ)

У у

good(唇を尖らせたウ音)

Ф ф

face(ファ・フャ)

Х х

Richter(息を吐くハ音・ヒ)

Ц ц

rats(ツァ・ツャ)

Ч ч

cheese(チァ・チャ)

Ш ш

shop(シァ・シャ)

Щ щ

rush charge(シュチュ)

Ь ь

(軟音記号)

Ю ю

you(ユ)

Я я

Yahoo(ヤ)